心の依存は厄介・・・

ニコチン依存による方が禁煙をするとニコチン切れによる症状というのは1週間ほどでおおむね治まるが、心の依存の方はなかなかに大変で実は1週間どころか数か月~数年、人によっては10年たってもまだ消えないという人もおられます。
半年我慢したのにまた喫煙者に戻ってしまったといったケースでは、ニコチン依存によってもう一度たばこを吸ってしまったというよりもまさに記憶がもたらす心の依存によって吸ってしまったと思われます。

過去の記憶が禁煙を難しくする?

過去に例えば落ち込んだとか仕事がうまくいかなかったという場面をたばこを吸って乗り越えたという記憶がありますと同じような場面になった時にまたこの記憶が出てきてたばこを吸うという事が起こりますよね。
そういったつらい場面だけでなく実は例えばきれいな景色を見たとかあるいは子どもが受験に合格したといったうれしい記憶の時もたばこを吸ったという記憶がくっついていますのでうれしい事が起こったらたばこを吸ってしまう。
中にはジャズとコーヒーとたばこがワンセットになってしまっていてジャズを聴くとたばこが吸いたい。
コーヒーを飲むとたばこが吸いたくなってしまうといった人もおられましたね。

禁煙補助薬というのを使うとどうなのか?

残念ながら記憶を消す薬はありませんので、禁煙補助薬を使っても記憶を消すという事はできません。
そういう訳ですから心の依存には禁煙補助薬は効かないという事になってしまいます。

禁煙できたのにまた喫煙者に戻ってしまう人は多いのか?

多いですね。これは国の調査ですが禁煙補助薬を使って禁煙外来を受診して3か月の時点で見ますと実は10人中8人が禁煙しておられます。
ところがこれが1年後になりますと10人中禁煙が続いているのは5人と減ってしまう訳ですね。
これが心の依存による再喫煙だと考えられています。