「鼻腔通気度検査」これは何でしょうか?
これは患者さんの鼻の通り具合ですね。
通ってる空気の量を数値で表して
実際にどれぐらいの通りがあるかというのを検査します。
左右に空気の通り具合の差がある訳ですよね。そうですね。
それを見るという事ですね。はい。
では先ほどご紹介した窪田さんの例を
ここで見てみましょう。
<現在新聞販売店を経営している…>
<窪田さんが30歳の頃
鼻にある症状が表れるようになりました>
<そして50歳を迎えると
その症状は更にひどくなりました。
はなをかんだティッシュが
一日でくず籠いっぱいになったと言います。
更に大好きな焼酎の水割り。
そのにおいがよく分からなくなりました>
<最初はアレルギーを疑い血液検査を受けましたが
結果は陰性。アレルギーが原因ではありませんでした。
そんなある日脳ドックを受ける機会があった窪田さん。
そこで気になる結果が出ました。
指摘されたのは左側の副鼻腔に膿がたまっている
副鼻腔炎の可能性。耳鼻科を受診する事にしました>
<診断結果は…>
<鼻中隔は逆くの字型に曲がっていました。
空気の通り道鼻腔が狭まっている状態でした。
これが原因で慢性副鼻腔炎を起こしていたのです>
今の窪田さん拝見しますと鼻中隔湾曲症と共に
慢性副鼻腔炎とも診断されていらっしゃいましたね。
合わさってましたね。そうですね。
実は鼻中隔湾曲症があると
慢性副鼻腔炎を同時に起こす事も多いとされてます。
それは鼻中隔湾曲があるために鼻の通りが悪くなって
一たび狭い方に副鼻腔炎が生じてしまうと
鼻水が出にくくなって治りづらくなって
病気が慢性化してしまうという事になります。
どうも合わさって悪化していく感じなんですよね。
では鼻中隔湾曲症治療の流れをご説明頂けますか?
まずは点鼻薬を使ったりそれから内服薬を使ったり
そういった薬で治療を試みていますが
もともと湾曲症というのは
形がよくないための症状ですので
症状が強い場合あるいは曲がりの程度が強い場合は
手術をお勧めします。
それでは手術で何をどのように治していくのかを
教えて頂きましょう。
まず手術は全身麻酔でも局所麻酔でも
どちらでも可能です。例えば
このようなCの字型に曲がった症例であれば
鼻中隔を挟んでる左右の粘膜を一度剥がします。
それでこの曲がった部分を切り取って取り出します。
…でこの何も無くなった所に
上の方にある比較的まっすぐな部分を
下の方にずらして
一回剥がした膜を元に戻すんですね。
そうするとこのように曲がりがとれて
まっすぐになる訳です。