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乳がんのタイプに合わせた非常に有効な治療

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それではホルモン剤分子標的治療薬抗がん剤
これらをどう使っていくのかを具体的に教えて頂きましょう。
まずホルモン剤ですが
閉経前の方と閉経後の方でお薬の使い方が少し違います。
閉経前の方には注射と内服薬をうまく使っていきます。
注射は数週間に1回注射をする治療になります。
閉経後の方には
飲み薬内服薬を5年間のんで頂くのが標準治療です。
ただやはり副作用に注意する必要がございまして
閉経前の方には更年期症状が出る事があります。
閉経後の方に内服をしますと関節痛が起きる事がある訳です。
期間はかなり長いですね。そうですね。
ホルモンの陽性乳がんというのは
手術してから5年あるいは10年ぐらいたってから
再発する事がありますので
長くのんで頂くという事が最近注目されている訳です。
では次分子標的治療薬の特徴。
分子標的治療薬は今1つの薬を使う事が可能です。
注射で使います。
特に抗がん剤と併用あるいは抗がん剤が終わってから
約1年間治療をしていきます。
治療の間隔は毎週やる場合もありますし
3週間に1回やっていく場合もあります。
副作用として心毒性…心臓ですか?そうですね。
時にこの分子標的治療薬で心臓の機能が弱まる事があります。
ですから治療中心臓のチェックをする事。
あるいは心臓にもともとの持病を持っている方は
投与前にちょっと注意が必要になります。
では抗がん剤はどうでしょうか?
抗がん剤は主に注射で
3週間に1回あるいは毎週点滴をします。
時に内服で1年間飲み薬をのむ事もあります。
主な副作用はここに書いたように脱毛吐き気
あるいは手のしびれなどがございますが
最近はこういう副作用を予防する
いいお薬もどんどん出てきているので
副作用が嫌だから抗がん剤を受けないという事は
避けて頂いたらいいかなと思います。
副作用を軽減するような方法もだいぶ発達してきている。はい。
乳がんの患者といっても年齢も違いますし
家庭を持っているとか仕事を持っているとか
状況もいろいろ違うと思いますが
そういった生活に合わせていく事が
なかなか難しそうですよね。そうですね。
乳がん治療というのは非常に長期にわたる場合もあります。
ですから患者さん一人一人の生活
あるいは人生が懸かってくる事になる訳ですね。
例えば非常に若い方で将来妊娠をしたいという希望の方
この場合には抗がん剤治療をしたり
ホルモン治療をする事で
妊娠ができない体になってしまう事もあります。
ですからこれも治療開始前にきちんと主治医と相談をして
治療を決めて頂くという事が大変重要になる訳ですね。
それにしてもきょうのお話で一番印象深いのは
乳がんのタイプに合わせた
非常に有効な治療が行える時代になったんだなという事ですね。
まさにきょうのタイトル「個別化治療」という事になります。
副作用を抑えて
より無駄な治療をやめ
がんのタイプに合わせ
あるいはご本人の人生の希望などに合わせて
治療を選択する時代になってきた。
更に目に見えないような微小ながんの転移を抑える事で
再発を予防するこれが大変重要だと思います。