膀胱炎の治療に向き合うポイント

効果は高いんですか？
私の経験では、８割方の方が効果が認められています。
ではかなり効果があると考えていいですね。
ただ一度治療をして再発する事はあるんでしょうか？
残念ながら間質性膀胱炎自体が再発性の病気ですので、長く続く方もいらっしゃいますが、半年ぐらいで再発してしまう方もいらっしゃいます。
その場合も膀胱水圧拡張術を行う事はできます。
では経尿道的潰瘍切除・凝固術とありますが、ちょっと難しいですがこれはどういう治療ですか？
先ほども間質性膀胱炎には、潰瘍があるタイプとないタイプがあるというお話をしましたが、潰瘍があるタイプの方先ほどの潰瘍なんですけれども、こちらをしっかり焼いてあげる事によって、周囲の正常な粘膜細胞が悪い部分を覆って、新しく再生をしてきてくれる。
そのために膀胱に尿が染み込まなくなるという事で、痛みが取れたり頻尿が改善したりします。
では間質性膀胱炎の方の生活上の注意は何かありますか？
こういった潰瘍があればお分かりになるように、食べたものによって尿が膀胱にしみてしまって、尿の中にかんきつ類やそのジュースなど、しみると痛いような成分があるものは避けて頂くのですが、ほかにもとうがらしや香辛料いちごやクランベリー、トマトアルコールなどもしみるといわれていますので、それを食べて症状がある方は避けて頂いたらいいと思います。
今日ご説明頂いた中でなかなか治らない膀胱炎は、間質性のタイプだと考えた方がいいのでしょうか？
全てが間質性膀胱炎という訳ではなくて、急性膀胱炎が治らないあるいは、繰り返しているだけという方も多いです。
急性膀胱炎を繰り返さないためにどんな注意がありますか？
薬をきちんとのむというのはもちろんなんですけれども、トイレで前から後ろに拭いたり、便秘に注意する。
また性交渉の前にシャワーを使ったり、終わったあとには早めに排尿して頂く。
生理用のパッドや尿パッドは一日中同じものをつけていないとか、お風呂に入りせっけんで陰部を洗う方がいらっしゃいますが、洗い過ぎは菌が尿道の中に入ってしまうのを避ける、自然な防御機構をせっけんにより壊してしまう事がありますので、洗い過ぎもあまりよくないといわれています。
膀胱炎の治療に向き合うポイントを短くまとめて頂けますか。
膀胱炎は女性がかかりやすい病気ですけれども、抗菌薬で完全に治ります。
何度もかかる人は、かかりやすい生活習慣を見つけ出して、それを改善する事で再発の予防ができると思います。
治療を受けていても頻尿が治らなかったり、激しい頻尿であったりする方は、間質性膀胱炎である可能性がありますので、泌尿器科専門医を受診してご相談頂けるとと思います。