心臓と血管の病気命に関わる重大な病気が多い訳ですが。
心臓の中の弁の病気ですね。
この弁膜症という病気は増えているんでしょうか?
近年増えておりまして手術を受けられる患者さんは、年間約1万9,000人おられます。
20年ほど前に比べますと約3倍の数字となっています。
心臓弁膜症、心臓の中のどんな異常の病気なんでしょうか?
心臓は左心室から血液を送り出して、全身へ血液を酸素を届けます。
使われた血液は心臓に戻ってきて肺の方に届きます。
肺では二酸化炭素を除いて酸素を与えて、また心臓に戻ってくる。
そういう循環を致します。
その際に一方方向に血液が流れるように、コントロールするのが弁膜。
弁膜症のもとになる構造物が入り口と出口にございます。
弁がこういうところにあるという事ですよね。
4か所ございますね。
この働きが悪くなるという病気って事ですか?
弁の働きが開きにくくなるあるいはきっちりと閉じない、それが弁膜症の原因です。
どうしてそういう事が起こってしまうんでしょうか?
先ほど原因と申しましたが。
こちらですね。
最近では高齢化に伴い弁が硬くなる。
それから食生活等で高血圧や動脈硬化を持っている人が、心臓の弁膜にも起きると病変が起きるという事です。
硬くなるとおっしゃいましたがこういう状態ですね。
弁膜が厚くなる硬くなる時には壊れる事が起きます。
こちら名前が難しいのがありますが。
これは一番今多い病気としては大動脈弁狭さく症と、僧帽弁閉鎖不全症と。
この2つが手術の対象になる病気です。
心臓の中4つの弁がありましたがどの弁に故障が多いのか、ご説明頂けますか?
これは左心室がここにあります。
出口が大動脈弁。
入り口が僧帽弁です。
これは体に血液を送る大事なポンプで圧力が高い。
右心室に比べて極めて高いので、入り口の弁と出口の弁に弁膜症が起きやすいという事です。
ではそれぞれ詳しく教えて頂けますか?
まずは大動脈弁の方の異常ですね。
どういう事が起きますか?
弁膜が硬くなりますので、開きが悪くなって狭くなってきます。
そうしますと左心室が頑張って分厚くなって、圧力を出してなんとか送ろうと頑張るんですね。
そのうちに更に狭くなると送り出す力が足りなくなって、全身に血液がうまく届かなくなります。
時には脳にも届かなくなって失神を起こす事もありますし、動くと息切れや呼吸困難が現れます。
もう一つの方ですね。
僧帽弁の方の問題。
僧帽弁閉鎖不全は大動脈弁とは異なって、入り口に逆流が起きますので、全身に向かう血液の一部が左心房に向けて逆流致します。
そうしますと肺から血液が返りにくくなる。