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スルホニル尿素薬とDPP-4阻害薬

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インスリン抵抗性改善薬に追加した事で、よりHbA1cを下げる効果が強かったと言えます。
またGLP-1受容体作動薬は、食欲を抑える作用を持っている事が知られております。
従ってスルホニル尿素薬では増えていた体重が、GLP-1受容体作動薬を使う事によって、体重が減少の方向に動いたと言えると思います。
なるほど。
そうしますとBさんのような肥満の方には、非常に向いている印象を受けますね。
これまでよく使われておりましたスルホニル尿素薬、そして2つの新しいタイプの薬インクレチン関連薬を、どのように使い分けるか特徴をご説明頂けますか?
左からスルホニル尿素薬DPP-4阻害薬、GLP-1受容体作動薬。
この3つともいずれも、インスリン分泌促進効果を持っている薬剤です。
スルホニル尿素薬とDPP-4阻害薬は飲み薬ですけれども、GLP-1受容体作動薬は注射薬です。
その効果ですけれどもスルホニル尿素薬の方が、DPP-4阻害薬よりもやや強い。
あるいはほぼ同等であるといえます。
一方GLP-1受容体作動薬は、2つの経口薬よりも強い事が知られております。
またスルホニル尿素薬は体重が増えやすい。
あるいは低血糖が起きやすいといった事が危惧されますが、この2つのインクレチン関連薬は体重は増やさない。
そして低血糖が起きにくい事がよく知られている訳です。
こうしたインクレチン関連薬は、使いやすくて効果も高い印象を受けますけれども、使う上での注意点はどんな事でしょうか?
実はスルホニル尿素薬とインクレチン関連薬は、どちらもインスリン分泌促進薬ですが作用機序が違うという事で、この2つの薬を併用する時には、特に低血糖に注意する必要があります。
従ってこの2つの薬を併用する場合には、スルホニル尿素薬を少し減らして併用して頂く事が必要です。
特に高齢の場合腎臓の働きが悪い場合には、注意が必要です。
伺ってまいりますとインクレチン関連薬は、ほかの薬との併用も可能だという事ですが、インスリン製剤との関連はどうでしょうか?
まず大きくすい臓のインスリン分泌がある場合とない場合と、この2つに分けて考える必要があります。
すい臓からインスリン分泌がある場合には、インスリン製剤とDPP-4阻害薬の併用も可能です。
併せて使える。
またインスリン分泌が残っている場合には、インスリン製剤に替えて、GLP-1受容体作動薬を使う事も可能な場合もございます。
従って分泌が残っている場合には、インスリン製剤あるいはGLP-1受容体作動薬、どちらかを選択できる場合があります。
一方こちら。
すい臓のインスリン分泌がない場合、または極端に低下している場合はインクレチン関連薬は、インスリンの代わりにはなりませんので、インクレチン関連薬は使わない事が重要です。
GLP-1受容体作動薬は注射薬なので、インスリンの代わりになると思う方もおられるかもしれませんが、実際にはインスリンの代わりにはならないという事ですので、インスリンの分泌がない場合にはGLP-1受容体作動薬も含めて、インクレチン関連薬は使わない事が重要です。