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正常圧水頭症の治療法

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それ以外にも排尿障害とかもの忘れ
こういったものも変化改善を致します。
画像検査それからタップテストを通して診断がついた時には
どんな治療に入っていくのでしょうか?
残念ながら現時点では
薬による治療法はまだありません。
従いまして手術の治療を行います。
行われるのは髄液シャント術と呼ばれている手術になりますが
これは頭の中にたまった水を
2mmぐらいの細い管を
おなかの方腹腔に導いて
髄液を流す手術。
同じ事を今度は腰
このごろは髄液を腰から抜くという事があるので
これからおなかの方に導く。
こういう2つの手術を我々は行います。
この脳の手術という事になると
ちょっと体への負担も大きくなるのではと思いますが…。
脳神経外科の領域では髄液シャント術というのは
比較的体の負担が少ない方と考えられています。
ただ高齢の方が多いのでそういう意味で
手術に耐えられるかどうかのチェックが必要になってきます。
脳室から髄液を腹腔に流すタイプと
それから腰から髄液を腹腔に流す
この2つの手術はどんなふうに区別しているのでしょうか?
この脳室から腹腔へ流す手術は
古くから行われてきた手術で標準的治療になっています。
従って実績もあります。
ただこの手術は頭の骨に孔を開けて
管を入れるという操作がどうしても必要になります。
一方腰から腹腔へ導く
これは頭に孔を開ける必要がないという点では利点です。
ただ非常に骨と骨の間が狭い腰から管を入れるという事で
管を入れる事が難しい場合がありますので
患者さんによって使い分けるという事が必要になってきます。
いずれにしても髄液を全て出してしまう訳ではないんですね。
そうですね。あまり髄液を流し過ぎますと
骨と脳との間に隙間が出来てその隙間に血液がたまる。
脳を押さえて意識障害とか手足のまひが起こってくる
そういった事がありますので
水の流れる量の調節という事が非常に大切になってまいります。
その調節というのはどういうふうに行うのですか?
先ほどの2mmぐらいの管の途中に
実は調節する弁いわば水道の蛇口みたいなものがあります。
この中には磁石が入っているので
手術を行ったあとからでも外側からこの磁石で
中の磁石の位置を変えて
水の流れる量を調節する事ができるようになっています。
こういった治療を経てそのあと
治療のあと注意する事はどんな事でしょうか?
退院後の注意としてはまず太らない事です。
なぜかというともちろんメタボという問題もありますが
それ以上に体重が増える事によって腹圧が上がる。
この事によって髄液の流れが悪くなる。
それを防ぎたいという事で太らないで頂きたい。
もう一つは転ばない。
これはやはりまだ不安定な部分がありますので
転倒して骨折しないように見守りが必要だと考えます。
そのためにも早期発見早期治療が必要になってくると思いますが
どんな事を意識していったらいいでしょうか?
きょうお話し致しました
やはり症状に気を付けて頂いて
少しおかしいなと思われたら
専門の医療機関に相談して頂く事が必要だと考えています。
専門というのはどちらを訪ねればよいですか?
神経内科脳神経外科そして精神科といったところが
主な専門の機関という事になります。
パーキンソン病やアルツハイマー病などと症状が似ているものがあるので
しっかりと専門医の診断を受けるという事が大切ですね。