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メタボと膝の痛み

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膝の痛みがありますと動かなくなります。
すると体重が増えて筋力も弱まります。
すると更に痛みが増えるという負の連鎖が起きますね。
となると歩けなくなったり介護が必要になる。
こういう問題もあるんです。
そこで東京大学22世紀医療センターの研究チームが
2005年からROADプロジェクトという
世界最大規模の調査を日本でスタートさせました。
この調査は生活習慣などどんな要因で
膝などの整形外科の疾患が起こるのか。また
どのくらいの数起こるのかを調べるというものなんですが
調査では都市漁村山村など3つの地域で
3,000人以上の人に対して
400項目以上の直接の聞き取りですとか
問診・診察X線検査血液検査などを行うんですね。
その結果日本には変形性膝関節症の人が
推定2,530万人もいるという事が分かりました。
更にこの膝の疾患は
どんな人に多いのか解析を進めていきますと
メタボの構成要因である…
これは糖尿病予備群ともいえる症状なんですけれども。
更に…
これとも大きな関係がある事が分かったんです。
体重は膝に負担をかけるので
肥満は以前から言われていましたけれども
それ以外の生活習慣病も関係しているという事が
今回明らかになりました。
こちらが危険度を示したデータなんですけれども
メタボの4つの構成要因を多く持っている方は
変形性膝関節症になりやすいという事が
ここで分かるんですが
メタボ要因が3つ以上ある方は全くない方に比べて
2.7倍も危険度が高いという事が分かるんですね。
プロジェクトではメタボに共通する動脈硬化が膝の痛みと
大きく関わっているのではないかという仮説を立てて
更に追跡調査を行っています。今回の結果に関して
日本整形外科学会の前理事長の中村耕三さんは
こう話しています。
小川さんはこのメタボリックシンドロームの専門家でいらっしゃいますが
今の調査をどんなふうに…?
メタボリックシンドロームは
全身の軽い炎症状態が続いているというふうに
最近考えられてるんですね。ですからメタボの方は
膝にも炎症が起こってくるというような形で
合併しやすいという事ですね。
肥満の脂肪組織からはさまざまな炎症を促進するような因子が
産生されてるんですね。そういったものが
膝の炎症を更に悪化させる事により
膝を痛めるという可能性があります。
また膝が痛くなると運動できなくなって
更に体重が増える太ってくるという事で
いわゆる負の連鎖に陥ってしまう訳ですね。
食生活が欧米化されてるので
なかなか流されてしまって知らず知らずに…。
生活習慣がね。そうなんですよ。生活習慣がね。
今後膝の痛みと生活習慣病との関係が
更に明らかになっていくと期待されています。