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急性骨髄性白血病は高齢者に多い

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この急性骨髄性白血病は高齢者に多いという事ですが
高齢者は体の負担が大きい移植は難しいのではないですか?
移植前の大量の放射線抗がん剤に耐えられないというのが
問題になるのですが
実際に50歳とか55歳までの方々で
肝臓腎臓心臓等の臓器機能が
十分に保たれている方だけが対象だったのですが
最近はミニ移植といいまして
移植前の抗がん剤放射線の量は
移植が成立するだけに弱く抑えて毒性を減らして
移植だけは成立させて
ドナーさんの血液との免疫反応で
白血病を治してしまおうというやり方が登場して
もう15年以上になりまして
今通常普通に行われるようになってきています。
しかし抗がん剤放射線の量が減るという事は
がん細胞も残ってしまうという事になるんですね。
移植の時は残っているのですが
移植が成立して正常な血液細胞が増えてくると
ドナーさんの白血球によって
患者さんの皮膚とか肝臓腸管がやられる免疫反応が生じます。
移植片対宿主病ともいいますが
それと同時に患者さんの中に残っている白血病の細胞も
これは患者さんの細胞ですから
腸管や肝臓を攻撃する反応が起こると同時に
これも攻撃してくれるのでこの免疫反応で
白血病を治そうというのがミニ移植の考え方です。
そうするとこうしたつらい症状が出るけれども
それは同時にがん細胞もやっつけてくれているという
こういう治療方法。そうですね。
もちろん重篤な症状がある場合は問題ですけれども
ある程度耐えられるような皮疹などの場合には
患者さんと十分話して「これで白血病を
治していくんだよ」というような話をする事もあります。
こうした治療が登場した事により
55歳以上の方あるいはほかに病気をお持ちの方でも
治療が選べるという時代になったんですね。そうですね。
やはり2つの治療の柱が
抗がん剤による化学療法と
移植療法ですから
さまざまな薬剤の開発とか移植療法の開発で…。
それともう一つ大きいのはやはりさまざまな基礎研究で
こういう白血病のタイプの方には移植が必要であるとか
できれば事前に分からないと
治療を開始する時に分かるとよりよい訳ですね。
そういう研究も開発されてきているので
今後大きく患者さんの治るというニーズに
貢献してくれるものと思っています。
急性の骨髄性白血病でも治療には
どんどん希望が持てるような時代にはなってきている。