そういうのが直腸の場合の非常に大きなデメリットになりますね。
そういった神経が障害されますと例えばぼうこう系、排尿の障害が出たりしますか?
そうです。
ぼうこうの神経が一緒に切られると、排尿障害がどうしても残ってしまいますね。
あと性機能の障害も可能性が…。
性機能の障害も出てきます。
なるべく障害が残らないようにしたい訳ですが、神経をなるべく残したいという手術の工夫はあるんでしょうか?
神経をより分けてがんの浸潤の程度にもよりますが、比較的浸潤が強くない場合は、ほかの臓器にいく神経を温存していくやり方で、そうするとぼうこう機能も性機能も、いろんなものが温存されますので、今神経温存手術が主流になっています。
ただしそれをやれる場合とやれない場合があります。
もう一つ気がかりな事はやはり肛門に近いですので、人工肛門になってしまうのかなという事が一番心配です。
現状はどうでしょうか?
今は人工肛門をなるべくつくらないというので、工夫してやっているんですね。
ただしがんの進行度によって、どうしても人工肛門をつくらざるをえない事があるし、がんの位置ですね。
直腸の上の場合は大丈夫なんですけれど、肛門にいってる場合はここに肛門括約筋があって、括約筋を切られる事によって、どうしても便をコントロールできなくなるんですね。
その場合は人工肛門をつけざるをえないんですけれど、そうでない場合はなるべく肛門に近いところでも、2cm以上がんから離して、肛門括約筋を傷つけないような手術をやれば、かなり下の位置でも、人工肛門にならないでつなげる事ができるんです。
直腸がんの8割ぐらいがそれでできるようになってきています。
8割ぐらいは肛門が残せると理解していい訳なんですね。
本当にすばらしい率ですよね。
ただ微妙な判断なのですが、肛門を残すのか人工肛門にした方がいいのか、この判断のポイント注意すべき点は?
あまり無理してやった場合、肛門括約筋がうまく機能しないと便のコントロールができなくなって、1日に何回もトイレに行くという状況が起こる事もあります。
肛門は残っているんだけれどもそういう状況になってしまう。
その場合はむしろ人工肛門で、自分で管理した方がやりやすいという問題もありますが、そういうのも総合的に考えて、年齢やがんの進行度などいろんな事を考えて、人工肛門をつくるのか、中でつなげて自然肛門でやっていくのか、という判断をさせてもらっています。
難しい判断ですね。
よく主治医と相談しなければいけませんね。
さて生活の質という問題ですが生活上の問題点、どんな事が起きてくるのか見てみましょうね。